FANATIC REPORT ファナティックレポート

BROADCOM Configuration UtilityでのRAID設定について(前編)

2025.10.10 簡易マニュアル


BROADCOM Configuration UtilityでのRAID設定について(前編)

目次

1.BROADCOM Configuration Utilityとは

2.基本操作

1)BROADCOM Configuration Utilityの起動
2)仮想ドライブの作成
3)JBODディスクを作成する
4)ホットスペアの作成

後編目次

3.トラブルシュート

1)RAIDカードのアラームを停止する
2)RAIDの状態確認
3)ログの取得方法
4)Foreignディスクのインポート/クリア

 

1.BROADCOM Configuration Utilityとは

BROADCOM Configuration Utilityは、BROADCOM社が提供するHIIのRAID設定ユーティリティです。
BROADCOM SAS3908チップ世代以降のRAIDカードでは、従来のRAID BIOSではなく、BROADCOM Configuration Utilityで設定を行います。

※HIIとは
HII(Human Interface Infrastructure)は、UEFIで利用可能なインターフェースです。HIIに対応している拡張カードなどのデバイスの設定をUEFI上で行うことができます。
UEFIモードとレガシー(BIOS)モードの両方に対応しているマザーボードの場合、UEFIモードに切り替えないとHIIの利用ができません。

2.基本操作

1)BROADCOM Configuration Utilityの起動

① UEFIの「Advanced」タブからRAIDカードのユーティリティ「BROADCOM Configuration Utility」を選択します。
※RAIDカード型番により表示が異なります。

② トップ画面が表示されます。

 

2)仮想ドライブの作成

ここでは、例としてRAID6の仮想ドライブを作成します。

① 「Main Menu」を選択します。

② 「Configuration Management」を選択します。

③ 「Create Virtual Drive」を選択します。

④ 「Select RAID Level」から作成するRAIDレベルを選択します。

⑤ 「Select Drives」を選択します。

⑥ RAIDのメンバーにするディスクを「Enabled」に設定し、「Apply Changes」を選択します。

⑦ 操作完了のメッセージが表示されたら「OK」を選択します。

⑧ 仮想ドライブの初期化設定を選択します。
No:ドライブを初期化しない(※後からVirtual Drive Managementで初期化を実行する必要があります)
Fast:ドライブの先頭100MBを初期化する
Full:ドライブのすべての領域を初期化する

⑨ 設定を確認し、問題無ければ「Save Configuration」を選択します。

⑩ 「Confirm」を「Enabled」に設定し、「Yes」を選択します。

⑪ 操作完了のメッセージが表示されたら「OK」を選択します。

 

3)JBODディスクを作成する

① 「Main Menu」を選択します。

② 「Make JBOD」を選択します。

③ JBODにするディスクを「Enabled」に設定し、「OK」を選択します。

④ 「Confirm」を「Enabled」に設定し、「Yes」を選択します。

⑤ 操作完了のメッセージが表示されたら「OK」を選択します。

 

4)ホットスペアの作成

① 「Main Menu」を選択します。

② 「Drive Management」を選択します。

③ ホットスペアに設定するドライブを選択します。

④ 「Select operation」を選択します。

⑤ 「Assign Global Hot Spare Drive」または「Assign Dedicated Hot Spare Drive」を選択します。
Global Hot Spare:複数の仮想ドライブに対してのホットスペアとなります
Dedicated Hot Spare:特定の仮想ドライブに対してのホットスペアとなります

⑥ 「Go」を選択します。

⑦ Dedicated Hot Spareに設定した場合は、ホットスペアとなる対象の仮想ドライブを「Enabled」に設定し、「OK」を選択します。

⑧ 「Status」が「Hot Spare」に変化します。

 

BROADCOM Configuration UtilityでのRAID設定について(後編)」に続きます。

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