FANATIC REPORT ファナティックレポート

X12, X13世代Supermicro製マザーボードBMC簡易マニュアル

2025.06.06 簡易マニュアル


X12, X13世代Supermicro製マザーボードBMC簡易マニュアル

BMCとはX11世代以前のマザーボードで搭載されていた機能である、IPMIの後継機能になります。
BMCとは何かについて、およびBMCの初期設定については、過去のIPMIのファナティックレポートをご参照ください。
Supermicro製マザーボード IPMI簡易マニュアル

目次

1.Webログイン

2.各種センサー情報、イベントログの取得

3.リモートコンソール(KVM over LAN)

4.Power Control

5.ファームウェアアップデート

6.BMCのエラー通知について


1.Webログイン

管理用の端末にてWebブラウザを起動し、IPMIの初期設定で設定したIPアドレスにアクセスします。ユーザー名とパスワードを入力し、loginボタンを押します。
ユーザー名は特に設定されていなければ「ADMIN」、パスワードにつきましては設定されていなければサーバーごとに固有のパスワードが設定されております。固有パスワードは、サーバー前面に取り付けられている引き出し可能なタグ、あるいは前面付近にパスワードが記載されたシールが貼り付けられております。もしパスワードを設定されていないようでしたら、そちらをご参照ください。

 

2.各種センサー情報、イベントログの取得

・各種センサー情報の取得
① ダッシュボード画面より右上の「Sensor Reading」を選択します。

② Sensorタブが開いたら、「Export to Excel」を押すと各種センサー情報が保存できます。

 

・BMCイベントログの取得
① ダッシュボード画面より、画面左側の「System」、「Health Event Log」の順に選択します。

② ①で選択後、Health Event Logの一覧が表示されるので、イベントログの一番上にある「Export to Excel」を押し保存します。

 

3.リモートコンソール(KVM over LAN)

電源投入直後のPOST画面を含む、全ての画面表示及び操作をBMCの管理端末よりGUIにより確認、操作ができます。X11世代以前同様、JRE(Java Runtime Environment)も使用可能ですが、HTML5による操作が可能になりました。
① Webブラウザよりログイン後、ダッシュボード画面より「Remote Control」を選択します。

② Remote Controlのタブにて、Current Interfaceの欄から「Java plug-in」或いは「HTML5」を選択し、「Launch Console」を選択します。

③ 別のブラウザタブでiKVMが立ち上がり、サーバーにキーボードやマウス、モニターを直接接続している際と同様の操作が可能になります。

 

4.Power Control

BMCにはPower ON/OFFの機能があり、遠隔でシステムの電源スイッチ操作が可能です。
① ダッシュボード画面より右側の電源マークを押下します。

② 電源マーク押下後、サーバー起動時には下記の通りのメニューが表示されます。
この際の各項目の機能は下記の通りです。
Power Down - Immediate → サーバーを強制的にシャットダウンします。
Graceful Shutdown → OSを正常にシャットダウン後、サーバーをシャットダウンします。
Power Cycle → OSを正常にシャットダウン後、サーバーを再起動します。
Power Reset → サーバーを強制的にリセットし、再起動します。
Power On → サーバーを起動します。

 

5.ファームウェアアップデート

X12、13世代以降のマザーボードは標準でファームウェアのアップデートが可能になりました。
BMC、BIOS、CPLDの3項目についてアップデートが可能となっております。
各ファームウェアのアップデート手順は下記をご参照ください。
・ファームウェアアップデート手順
① ダッシュボード画面より、左側の「Maintenance」→「Firmware Management」の順に選択します。

② ファームウェア更新用の画面が表示されるので、Step1の欄にて更新する項目を選択します。
③ 更新したいファームウェアを選択後、各種設定を必要に応じて選択し、「Next」を押します。
④ Step2の欄で「Select File」からアップデートしたい項目のファームウェアデータを選択します。
⑤ データを選択後、Uploadを押下すると自動的にファームウェアアップデートが開始されます。


 

6.BMCのエラー通知について

BMCの標準機能で、ハードウェアの障害発生時にメール通知をすることが可能です。
〇必要なもの
・送信元及び受信先メールアドレス(同一でも問題ございません)
・二段階認証設定済みかつアプリパスワードが発行可能な各アカウント
※1. 送信元アカウントにつきましては、二段階認証設定済みのアカウントを使用します。
※2. office365アカウントについては二段階認証を設定していなくとも運用可能です。
 その際はパスワード入力欄にログインパスワードを入力してください。
※3. office35アカウントについては、無償版アカウントの場合通知の設定が不可となっております。

設定方法は下記のとおりです。
〇アラート設定
① BMCのダッシュボード画面より、左側のConfigurationを開きます。

② Configuration欄より、Notificationsを選択します。

③ 管理画面の上側でAlertsが選択されていることを確認します。

④ 通知を設定したいナンバーのペンのマークを押下します。

⑤ 開いたメニューにおいて、下記の通り設定します。
Enable:ON
Protcol:SMTP
Severity:取得したいイベントの内容に応じて変更します。
Event Type:取得したいイベントの内容に応じて変更します。
Email Address:通知を受け取りたいメールアドレスを設定します。
Subject:イベント通知をメールで受け取る際の件名を設定します。
Message:イベント通知をメールで受け取る際のメッセージ内容を設定します。

上記が設定完了したら、下のsaveボタンを押下します。

〇SMTP設定
・gmailにて設定する場合
① Notificationsの画面より、SMTPを選択します。

② SMTPの画面が開いたら下記の通り設定します。
Server Address:smtp.gmail.com
Port Number:465
Connection Protocol:TLS_SSL
Authentication:Login
User Name:二段階認証を設定しているGmailのアドレスを入力します。
Password:発行したアプリパスワードを入力します。
Sender’s Address:User Nameで入力したアドレスと同様のアドレスを入力します。

③ 一番下のSaveを押下します。

・office365にて設定する場合
① Notificationsの画面より、SMTPを選択します。

② SMTPの画面が開いたら下記の通り設定します。

Server Address:smtp.office365.com
Port Number:587
Connection Protocol:StartTLS
Authentication:Login
User Name:二段階認証を設定しているoffice365のアドレスを入力します。
Password:発行したアプリパスワードを入力します。
Sender’s Address:User Nameで入力したアドレスと同様のアドレスを入力します。

③ 一番下のSaveを押下します。

上記にてそれぞれ設定が完了しましたら、NotificationsのAlertsの画面に戻り、左上のSend Test Alertを押下し、テストメールが送信可能か確認してください。

正常に受信先のアドレスにメールが届いていましたら、設定が完了となります。

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