株式会社ファナティックが提供する
『ファナティック ハード入替サービス』に関するコラム。
サポートが切れたWindowsやLinuxOSで稼働するシステムを使い続ける上で、
お役に立つ技術情報、お客様事例などを発信します。
■システムのブラックボックス化に悩む企業は多い
ブラックボックス化とは、もともと科学の分野で「科学の成果が、それ自体によって不可視になること」を指していた用語ですが、現在では一般的にIT業界で、業務が属人化されてアウトプットされる前の過程が他の誰も分からなくなってしまうことを意味します。
システムを長期に運用していくと、構築時の担当SEが転籍したり、システム開発会社の体制が変わったりして、システムの内部構造が気づかぬまま不明瞭になっていくことがあります。また当時のドキュメント類も残っていないため、改修が必要になっても怖くて手を入れることができず、そのまま塩漬け状態で運用しているシステムも多いと聞きます。この状態をシステムのブラックボックス化と呼んでいます。
ブラックボックス化したシステムは時間の経過とともにレガシー化が進んでいき、これがDX推進の妨げになっているとの指摘もありますが、プログラムを把握しブラックボックス状態を解消するための解析には多大な費用や工数もかかります。
費用や工数を覚悟しなければならないのであれば、いっそのこと全面的な見直しを行って新しいシステムをつくることも考えられますが、新システムに求められる要件を社内や開発会社と合意形成するだけでも相当な時間と工数が必要となり、開発は難航、長期化することも多いと聞きます。
■なぜシステムのブラックボックス化が問題なのか
もし、ブラックボックス化したシステムを使い続ければならない場合、どのような問題があるのでしょうか。
まず、前述のとおり改修が困難であることがあげられます。もし業務変更にともなう新しい機能を追加する必要性が生じても、プログラムの内部構造が把握できていなければ対応は難しいことがあげられます。
次に移行が容易ではないことがあります。一般的にシステムの移行ではクラウド環境に移すことや新しいサーバー機器に移行します。ブラックボックス化したシステムで利用するOSのバージョンと、クラウドサービス事業者が用意しているOSや新しいサーバー機器がサポートするOSのバージョンはほぼ異なります。
新しい環境にシステムを移行した後の検証時に不具合が発覚した場合や、これまでと同じようにオペレーションをしても同じ結果が得られないなどの事象が発生したときには、やはりプログラムの解析が避けられないことになるでしょう。
■ブラックボックス化したシステムを使い続けるには
「ここ数年はとくに改修はしていない」「業務内容に大きな変化はないので、いまの機能のままで大丈夫だ」など、ブラックボックス化した状態でもシステムの運用には何ら問題はないということをお聞きします。長く利用していることによるブラックボックス化はある意味必然なのかもしれません。
しかし、どうしても避けられないのがサーバー機器などハードウェアの宿命ともいえる老朽化です。時間の経過とともに進んでいく精密部品や駆動部品の劣化や消耗はやがてハードウェア故障の要因になります。
保守サービスを契約している場合でも部品の供給期間には限度があり、いつまでも同じハードウェアを使い続けることは残念ながらできません。すなわちハードウェアの寿命がシステムの寿命となってしまうと考える方は多いのではないでしょうか。
このブラックボックス化したシステムを、そのまま新品のハードウェアに移行して使い続けることを可能にしたのがファナティックのハード入替サービスです。現行ハードウェアの仕様や構成をあらかじめ調査し、移行先としてのハードウェアをカスタムで用意するハードウェア・メーカーならではの方法を提案しています。
Windowsの各バージョンやVMwareで仮想化したシステム、Linux系のシステムなど、オープン環境で構築したさまざまなシステムに対応していますので、ぜひ一度詳しい内容をご覧ください。
■まとめ
本記事ではブラックボックス化したシステムの延命についての解決策をご紹介いたしました。
長年、現場やオフィスで同じシステムを活用し続けていると当初システムを開発した担当者が退職し、システムの複雑な内容全般を把握している方が自社にいないということは多くあります。
そのような課題をお持ちの企業様向けにファナティックはハード入替サービスによってシステムの再構築が不要な対応策を提供しています。
システムの老朽化対策にまず何から手を付ければ良いかわからないといった企業様もご支援させていただきますので、ぜひファナティックのハード入替サービスをご検討ください。
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【事例紹介】
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