株式会社ファナティックが提供する
『ファナティック ハード入替サービス』に関するコラム。
サポートが切れたWindowsやLinuxOSで稼働するシステムを使い続ける上で、
お役に立つ技術情報、お客様事例などを発信します。
■AWSやAzureなどのクラウド移行で見落とせない視点
AWSやAzureなどのクラウドへ基幹システムを移行するケースが増えてきました。
AWSやAzureなどのクラウドへ移行すると自社でハードウェアを管理する必要がなくなるためメリットはありますが、大切な視点を見落とすと大事になることもあります。
Windows Server 2008で基幹システムを使うあるお客様は、ハードウェアの保守切れとOSのサポート終了を機にクラウドへの移行を考えていました。
マイクロソフト社が提供するAzureでは、Windows Server 2008のサポートが終了した2020年1月以降も最長3年間は無償でセキュリティ更新プログラムを提供する特別なキャンペーンがあったため、一時はAzureへ移行することで話が進んでいたそうです。
しかし3年後の2023年には、Windows Server 2008がAzureの動作保証OSから外される可能性が高いことに気がつきます。
■いつまで使えるかはクラウド事業者側の都合
現時点では、Azure、AWS共に動作保証されているWindows Serverは2008 R2より後に発売されたバージョンのみとなっています。例えば2015年にサポートが終了したWindows Server 2003は動作しない。つまりAWSやAzureなどのクラウドへは移行できないことになります。
AWSやAzureなどのクラウドへ基幹システムを移行すると、顧客が希望するまでクラウド事業者側でシステムを運用してくれると思いがちですが、そこには勘違いがあります。
クラウド事業者側の都合で、いつのまにか動作保証OSが更新されてしまうことがあり、Windows Server 2008も同じく、2023年以降のどこかの時点で提供OSリストから外されて、ユーザーは最新OSへのアップグレードを強制的に求められることになります。(専用ホスト型にP2V移行すればWindows Server 2008は利用できるようですが、たいへん高額なプランへ移行しなければなりません)
先行きが不透明ななか、AWSやAzureに基幹システムを移行する前に、本当にその選択がベストなのか、他の方法が考えられないのか、をもう一度検討する必要があるのではないでしょうか。
■自由度の高いオンプレミス環境へのP2P移行という選択
企業には、まだ多くのWindows Server 2008などレガシーOSで稼働する基幹システムが稼働しています。いま残っているこれらのシステムは、多くのノウハウがちりばめられた自社業務に適合したシステムで、リプレースは簡単ではないということがあります。
今求められるDX実現をサポートすべき新システムは、時間に余裕を持って構想や開発を進めるべきで、わずか残り2,3年の時限付クラウドへ移行するのはリスクが高いといえます。
その点、オンプレミスのサーバーであれば、自社の都合にあわせて使い続けることも、新システムの稼働に合わせて廃棄するのも自由です。
こういったユーザーが探しているレガシーシステムの移行先として、オンプレミスの環境を提供できるのがP2P型やV2V型をはじめあらゆる移行方式をサポートする「ファナティック ハード入替サービス」です。
■コントロール可能でライセンス体系も変わらない
ユーザー自身がコントロールできる環境であるというメリットに加え、AWSやAzureなどのクラウド移行のように、ソフトウェアライセンスの体系も変わることもありません。
例えばオラクル社のOracleデータベース関連のライセンスは、クラウド化や仮想化すると高額な追加費用が発生することがユーザーにとって大きな負担となりますが、そのようなコスト面の心配も不要です。
多種多様な基幹システムを移行した豊富な経験と実績で、安定したオンプレミスのシステム基盤を維持したいという方は、ぜひ「ファナティック ハード入替サービス」にご相談ください。
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