FANATIC REPORT ファナティックレポート

【技術情報】SupremeRAID™のご紹介(2023/12/6ベンチマーク速報追記)

2023.05.29 ベンチマークレポート


SupremeRAID™のご紹介

今回のファナティックレポートでは、NVMeSSD用のRAIDソリューション、GRAID Technology社のSupremeRAID™についてご紹介いたします。生成AIや自然言語処理などの分野で学習用に高速なNVMeストレージをご要望いただくことが増えており、有効なソリューションとなると思われます。

従来のNVMe SSDのRAIDについて

●ハードウェアRAID
NVMeのハードウェアRAIDカードはPCI-Express 4.0 x8で接続する製品がほとんどです。理論的な帯域幅は約15.7GB/sとなります。 PCI-Express 4.0対応のNVMeSSDはリード性能が約7GB/sの製品が既に存在しており、SSDを3本以上接続してしまうとハードウェアRAIDカードがボトルネックとなってしまいます。

●ソフトウェアRAID
ソフトウェアRAIDはRAIDのライトアクセスのパリティ計算をCPUで行います。NVMeSSDの性能を引き出すためには高価なCPUを選択する必要があります。また、オーバヘッドの問題により性能は10%以下と大幅に制限されます。

SupremeRAID™とは

SupremeRAID™はNVMe SSDのためにデザインされたRAIDソリューションです。
従来のNVMe RAIDソリューションのハードウェアRAIDのPCIeボトルネック、ソフトウェアRAIDのCPUボトルネックを解決する製品となっています。

SupremeRAID™の特徴

・ライトアクセスのパリティ計算はSupremeRAIDカード(GPU)によりAI演算処理。CPUのリソースをほぼ使いません。
・リードアクセスはSupremeRAIDカードを介さずCPU、NVMeSSD間で直接通信を行うことでRAIDカードのPCI-Eのボトルネックを回避することができ最大110GB/s、19M IOPSという高いスループットを実現可能です。
・32本のNVMeSSDでRAID5,6を構築可能です。

SupremeRAID™の仕様

Supported RAID levels RAID 0, 1, 5, 6, 10
Recommended minimum drive number for each RAID level RAID 0:2ドライブ
RAID 1:2ドライブ
RAID 5:3ドライブ
RAID 6:4ドライブ
RAID 10:4ドライブ
Maximum number of physical drives 32
Maximum number of drive groups 4
Maximum number of virtual drives per drive group 4

対応OS

複数のLinuxディストリビューションに対応しております。

Linux Distro x86_64
CentOS 7.9, 8.3, 8.4, 8.5(Karnel 4.18)
RHEL 7.9, 8.3, 8.4, 8.5, 8.6(Karnel 4.18),9.0(Karnel 5.14)
Rocky Linux 8.5, 8.6(Kernel 4.18)
AlmaLinux 8.5, 8.6(Kernel 4.18)
Ubuntu 20,4(Karnel 5.4 and 5.15), 22.04(Kernel 5.15)
openSUSE Leap 20,4(Karnel 5.4 and 5.15), 22.04(Kernel 5.15)
SLES 15 SP2, 15 SP3(Karnel 5.3)

まとめ

SupremeRAID™は気軽にNVMeSSDのストレージサーバを構築したい場合に最適なソリューションです。
今後弊社でも搭載製品のリリースやベンチマークなどを進めてまいりますので是非ご期待ください。

 

2023/12/6 ベンチマーク速報追記

当社にてベンチマークを実施しましたので速報値を公開します。

■検証構成

ケース x22 NVMe AMD EPYC™ 1CPU PCIeGen5サーバー 1pc
CPU AMD EPYC™ 9124 16コア ベースクロック3.0GHz 64MB L3キャッシュ 1pc
メモリー 32GB DDR5-4800 ECC REG DIMM 8pcs
SSD Micron 7450 PRO 1.92TB NVMe PCIeGen4 2.5インチ 22pcs
GRAID SupremeRAID™ SR-1010 1pc
RAID設定 GRAIDによるRAID5

 

R/Wのシーケンシャルアクセス時のデータです。単位はGB/sとなります。
※画像をクリックすると拡大します。
GRAIDベンチマーク グラフ1

 

R/Wのランダムアクセス時のデータです。単位はIOPSとなります。
※画像をクリックすると拡大します。
GRAIDベンチマーク グラフ2

 

GRAID社SupremeRAID™はRAID5でも高い性能を提供できておりました。シーケンシャルリードで76.6GB/s、これまで問題となっておりましたランダムライトのIOPS性能も545KIOPSと高い性能が出ております。
昨今生成AI等の需要により高速なテンポラリストレージのご要望を多く頂いておりますが、コストパフォーマンスの高い本製品は最適のソリューションになりうるかと思われます。
引き続きベンチマークなど進めてまいりますのでご期待ください。お問い合わせは下記よりお気軽にどうぞ。


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