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2017.11.07 ベンチマークレポート
今回は、Intel®の最新CPUのXeon® Scalable Processors(Skylake-SP)シリーズのベンチマークを行いました。
パフォーマンスについての調査・比較をした結果を報告します。
まず、Xeon Scalable Processors(Skylake-SP)のランクによる性能の違いを調査しました。
次に、Xeon Scalable Processors(Skylake-SP)と、同ランクの前世代(Broadwell)との比較を行い、その特徴について調査しました。
前世代のE5-2600v4シリーズの詳細なベンチマークにつきましては、2016年06月14日のファナティックレポート「【ベンチマーク | 性能比較】Xeon E5-2600 v4シリーズのベンチマークを行いました」をご覧ください。
ベンチマークに使用したCPU一覧
CPU | クロック | TB時 | コア数 | スレッド数 | TDP | AVX-512 FMA ユニット数 |
Xeon Platinum 8180 | 2.5 | 3.8 | 28 | 56 | 205 | 2 |
Xeon Gold 6140 | 2.3 | 3.7 | 18 | 36 | 140 | 2 |
Xeon Gold 6126 | 2.6 | 3.7 | 12 | 24 | 125 | 2 |
Xeon E5-2699 v4 | 2.2 | 3.6 | 22 | 44 | 145 | – |
Xeon E5-2690 v4 | 2.6 | 3.5 | 14 | 28 | 135 | – |
・Xeon Scalable Processors(Skylake-SP)シリーズ 性能比較
下記ベンチマーク環境にて、
・Xeon Platinum 8180
・Xeon Gold 6140
・Xeon Gold 6126
各CPUのベンチマークを行い、ランクごとの性能を比較しました。
●ベンチマーク環境(Skylake-SP)
・マザーボード : Supermicro X11 DAI-N(デュアルCPU)
・メモリー : DDR4-2400 RDIMM 8GB x16(計128GB)
・HDD : SEAGATE ST1000NM0033
・OS : Windows10 Professional 64bit
●ベンチマークソフト:Cinebench R15、Sandra 2017
Cinebench R15のベンチマークの結果をグラフ示します。
Cinebench R15・Single Coreのランク間での比較です。
クロック数の差による影響を除くため、クロック1GHzあたりの性能を調べました。
結果を以下に示します。
Single coreのクロック1GHzあたりの性能としては、Gold 6140が高いという結果になりました。これは、シングルコアではターボブーストが常時有効になっているため標準クロックが低いGold 6140(2.3GHz)が優位に見えているものと思われます。
Cinebench R15・All Coreのランク間での比較です。
CPUの数を1個から2個にすると、平均1.73倍に性能が上昇しました。
低いランクほどCPUを増やした際、性能が大きく上がる傾向が見られ、Platinum 8180は
1.68倍、Gold 6126は1.79倍となりました。コア数の増加に伴い、性能が向上しづらいという結果となりました。これは、コア数増加に伴い、並列処理のオーバーヘッドが大きくなったこと、メモリバスを共有していること等が原因と考えられます。
All Coreのクロック1GHzあたりの性能を以下に示します。
1GHzあたりのSingle coreの性能ではGold 6140がPlatinum 8180を上回りましたが、
All coreではコア数に応じた した結果となりました。
次に、Sandra 2017のベンチマーク結果をグラフに示します。
Sandra2017・プロセッサの性能については、ランクの高さに比例してスコアが高くなる、という結果でした。コア数の違いが性能の差に出ていると考えられます。
Sandra2017・科学的解析については、N体シミュレーションのみ、コア数に比例する結果となりました。一般的なマトリックス乗算、集約された科学的なパフォーマンスではGold 6140がPlatinum 8180を上回る結果となりました。
・Skylake-SP vs Broadwell 性能比較
新世代(Skylake-SP)と前世代(Broadwell)で、同ランクのCPUの性能比較を行いました。
(Skylake-SP: Xeon Gold 6140、Broadwell: Xeon E5-2690)
前世代のベンチマークは、下記ベンチマーク環境(2)にて実施しました。
●ベンチマーク環境(Broadwell)
・マザーボード : Supermicro X10DAi (デュアルCPU)
・メモリー : DDR4-2400 8×16(計128GB)
・HDD : SEAGATE ST1000NM0033
・OS : Windows10 Professional 64bit
●ベンチマークソフト: Cinebench R15、Sandra 2017
Cinebench R15・ALL Coreの世代による比較の結果をグラフに示します。
Xeon E5-2690 v4ではCPUを1個から2個にすると、性能は1.67倍になりました。
Xeon Gold 6140ではCPUを1個から2個にすると、性能が1.72倍になりました。
次にSandraの世代による比較結果をグラフに示します。
Sandra2017・プロセッサの性能では、各項目で平均1.2倍性能が向上していました。
E5-2690からGold 6140でコア数は、28コア→32コアの1.14倍に増えていることから、並列処理の性能が向上していると考えられます。
Sandra2017・科学的解析はE5-2690 v4と比較すると、N体シミュレーションでGold 6140がE5-2690 v4の2.5倍と大きく性能が向上しています。Skylake-SPに搭載されたAVX512により512bitで処理が可能な2セットのFMA(Fused Multiply-Add、積和演算)によって性能が向上したと考えます。その他の項目でも平均1.15倍程の性能が向上していることが確認出来ました。
・性能比較一覧
ベンチマーク環境(Broadwell)にて、追加でXeon E5-2699 v4のベンチマークを行いました。
今回行ったベンチマーク結果を下記にグラフを示します。
Sandra2017・プロセッサの性能
Sandra2017・科学的解析
Sandra2017・科学的解析では、N体シミュレーションの項目が大きく伸びています。
前世代から大きく伸びており、コア数とともに、AVX512サポートの2つのFMAによって演算性能が向上した効果と考えられます。
以下にCinebenchでの性能比較一覧も示しておきます。
Cinebench R15(Single Core)
Cinebench R15(All Core)
総括
今回のベンチマーク結果から、コア数はもちろんのこと、アーキテクチャの強化、特にAVX512による性能向上によって順当に進化していることがわかりました。
次回はSkylake-SPとAMDの新プロセッサ EPYC7000シリーズとの比較を予定しております。ご期待下さい。
ファナティックのオーダーメイドサーバーでは、Skylake-SP世代 Intel® Xeon®搭載のさまざまなベースモデルをご用意。
お客様の用途やご予算などをお伺いして、最適な構成をご提案しておりますのでお気軽にご相談ください。