CASE 導入事例

株式会社YASUI様

仮想基盤のハードウェア保守切れ問題を解決、
新システム構築は新たな保守期間内が目標

自動車整備用機器をリードする老舗企業

カーディーラーや自動車整備工場などで使用されるジャッキやリフトなど、自動車整備用機器の製造および販売(国内での販売は1社、海外では多社)を行う株式会社YASUI様。昭和17年の設立依頼、常に新しい製品を具現化するための技術開発に取り組み、長く同業界をリードするメーカーとして存在感を放っている。

静岡県富士宮市の工場および中国で製造を行う子会社も含めたグループは、品質最重視とコスト競争力を経営方針に掲げる。長年培った日本の技術と中国での展開で得た経験を融合することでこれを実現している。

OEMでの自動車整備リフト、ジャッキの生産が主体だが、整備機器は車種や整備用途、設置条件で仕様が異なるため、生産する製品の種類が多いことが特徴としてあげられる。車両を持ちあげる道具のため同業他社との差別化を生み出しにくいが、使用者側の視点に立った新しい仕組みを率先して取り入れた新商品を開発している。

 

 

 

暫定措置だった仮想化によるサーバー統合

製造業務を行うための生産管理や会計などのシステムは、導入から数年が経過した頃に仮想サーバーとして統合。発注、入出荷、在庫管理などを行う生産管理システム、会計システム、ソフトウェアライセンスサーバー、アンチウイルスサーバーおよびドメインサーバーが稼働している。

仮想化によるサーバー統合を行った理由は、ハードウェア保守切れ対応のための単純なバージョンアップを避けてコストを抑えることが目的だったが、各システムやデータベースを集約することによる運用負荷の軽減も狙った措置だった。

当時のこの対応は、次期システムへの入れ替えまで暫定的に行われたものであり、早い段階で切り替えることが想定されていた。大きく様変わりしたYASUIの生産受託フローや増大する品種を柔軟に管理できるシステムが求められていたためだ。

ERPパッケージや生産管理に特化したパッケージなどさまざまなシステムを調査するが、ある製品では標準機能が足りず、また別の製品では複雑すぎる、いわゆる「帯に短し、襷に長し」で自社に適したものが見当たらず、またデータベースを直接メンテナンスできる柔軟性も必要だった。

情報システム要員を多く抱えているわけでもなく、他の業務も抱えた多忙な状態が続いたため、次期システム開発までの道筋をつけられないまま時間が経過していったとYASUIのシステム担当者は振り返る。

 

 

長く使い続けられるはずが、思わぬ回答で行き詰る

仮想化すれば長期にわたり使い続けられるという安心感を持たれることもあり、同システムを利用していたのは特段めずらしいことではない。そして気がつけば再びハードウェア保守期間の終了時期が到来していたということだ。

保守期間が終了したハードウェアは老朽化が進んでおり、故障した際のリスクはできるだけ早く取り除く必要がある。YASUIのシステム担当者は、解決をはかるため仮想化による統合と移行を担当したシステム開発会社に相談した。

システム開発会社はYASUIのシステムの構成を詳しく把握している。この会社であれば対策もスムーズに実施できると担当者は考えていた。

ところが、システム開発会社からは使用するハイパーバイザーのバージョンに対応するハードウェアが用意できないため、システムの全面刷新を行う必要があるという回答だった。

短期でシステム全面刷新を検討することは難しい。しばらくの間、いまのシステムを安心して維持できる方法がないか模索するなか、唯一の対策として薦められたのがファナティック ハード入替サービスだった。

 

 

 

事前調査で移行後のトラブルも未然防止

仮想基盤に使用しているハイパーバイザーに対応するハードウェアを製造できることに加え、仮想化したシステムの移行実績も多く安心できる方法であると感じた。当面の間ハードウェア故障のリスクを回避するための対策としては最適だと判断した。

移行作業に向け、YASUIが利用するサーバーの構成を詳しく調査したファナティックからは、新ハードウェアへのシステム移行に問題はないが、ユーザー認証についての懸念が指摘された。

過去のメンテナンスの際、一部のドメインサーバーを撤去した際に何台かのクライアントPCでドメイン関連の設定が済んでいないことがわかった。これが移行後にトラブルになる可能性があることが示され、重要なクライアントPCについては事前に対応することが望ましいとの助言があった。

またファナティックの技術者からは、システムの運用において改善が望ましい点としてシャットダウン時の挙動についての提案もあった。多種多様なシステムを移行した経験にもとづく的確なアドバイスが得られたことは大変ありがたかったと話している。

 

安定稼働を確保し、新システム開発に取り組む

事前の確認や前述のようなやりとりがあった甲斐もあり、移行作業は無事完了した。YASUIの担当者は、作業に関してファナティックの技術者にすべて任せられ、また技術的な内容も気軽に相談できたことでスムーズに進んだと顔をほころばせている。

現システムの対策を終えた担当者は、このシステムを使い続けるための措置は今回を最後とし、安定して稼働しているうちに重要課題である新システムの開発を早急に進めると話している。

周知のとおり自動車業界は大きな変革期にあり、またグローバルに展開する同社を取り巻く環境も大きく変わる可能性がある。YASUIの発展に必要な、環境や事業にあわせて臨機応変に対応できる柔軟な新システムの開発は、担当者の双肩にかかっている。

 

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