株式会社ファナティックが提供する
『ファナティック ハード入替サービス』に関するコラム。
サポートが切れたWindowsやLinuxOSで稼働するシステムを使い続ける上で、
お役に立つ技術情報、お客様事例などを発信します。
経産省が定めるサーバー装置の法定耐用年数は5年とされています。この時期を過ぎてレスポンスの低下や動作停止などの事象が散見されるようであれば老朽化が進んだ状態であるといえます。
サーバー導入後の初期段階においては、メーカー保守契約での修理や部品交換、バックアップ、予備機への交換などの障害対策がとられます。しかし、運用の長期化にともないメーカー保守が切れると修理はできなくなり、予備機を調達することも不可能になります。
企業のサーバーは365日フル稼働しているということも多く、とくに駆動部品を使っているハードディスクのドライブや冷却ファンのモーターなどは経年劣化が避けられません。
長期の運用を経て保守契約が更新できず、予備機の調達もできなくなると、継続使用のための対応策として浮上するのがクラウドサービスです。現在主流となっているクラウド事業者の設備を利用するIaaSにシステムを移行する方法が検討されます。
クラウドサービスへの移行は、オンプレミスでのサーバー利用と異なり、クラウドサービスで用意される最新のインフラにより、老朽化による故障などの心配がなく、インフラ運用の負荷が軽減できることが大きなメリットです。
また、利用量に応じて料金が決定する従量課金になり、システムの負荷状況に応じてリソースを拡大・縮小できるといった柔軟性があります。
ところが、このクラウドサービスへの移行では課題となるケースがあります。老朽化したサーバーで使っていた旧バージョンのOSが、クラウド事業者の用意するインフラでは対応していないことがあり、もし対応していたとしても旧バージョンOSは早い段階でサポートが終了してしまう可能性があります。
クラウド移行の代替案としてはオンプレミスでの仮想化も候補にあがりますが、やはり旧バージョンOSであるため互換性のあるハイパーバイザーがないといった壁にぶつかります。
●対応方法の比較
対応方法 | 考えられる問題 |
クラウドサービス移行 | 旧バージョンOSはサポートしていない場合がある |
オンプレミスでの再構築 | 旧バージョンOSをサポートするハードウェアがない |
仮想化 | 旧バージョンOSに対応したハイパーバイザーがない |
サーバーの老朽化や保守が終了するとき、現行システムを開発したITベンダーに相談されることが多いようですが、ベンダーが提示する一般的な対応策は最新バージョンのOSを搭載したハードウェアへのリプレースもしくは前述のクラウドサービスへの移行になると思います。
いずれも単純なハードウェアの入れ替えやインフラの移行にとどまらない場合、クラウド事業者やソフトウェアベンダーが用意する標準アプリケーションに自社業務を合わせるようユーザーと調整するか、もしくは多大なコストをかけて標準アプリケーションにカスタマイズを加えるかの選択に迫られます。
ここで再考したいのが、旧バージョンのOSで稼働している現行のシステムを使い続けることが望ましい場合において、ITベンダーの提案以外には対応方法はないのかということです。
もし現行のシステムが自社の業務に最適で商習慣に変更がなく、かつ長年使い慣れているのであれば、別のシステムに乗り換えることによる業務効率や生産性の向上といった成果は限定的で、乗り換えに必要な多大な労力と費用を考えれば安易な判断は避けたほうが得策です。
このような問題を解決するため、前世代のレガシーOSやアプリケーションソフトウェアなどの資産を維持し、ハードウェアだけを新品に入れ替えるという独自のサービスを展開しているハードウェア・メーカーがあります。
Windows Server 2003、Windows Server 2008、Windows Server 2012などのOSを使ったシステムでのハードウェア老朽化対策として採用された多くの実績もあり、バージョンアップするよりも格段に少ない工数と費用でいまのシステムを使い続けることができる方法として、サーバー老朽化の問題を解決できるでしょう。
【サービス紹介ページ】
ファナティック ハード入替サービス
【事例紹介】
月次処理の時間が2分の1に短縮、受発注システム維持の最適解だったP2P型移行(ナイスコミュニティー株式会社様)
開発現場に定着した進捗管理システム、いますぐのバージョンアップは不要と判断(日本プラスト株式会社様)
システム会社の事業撤退で、販売管理システムを旧OSのまま延命(株式会社ミヤキ様)
仮想基盤のハードウェア保守切れ問題を解決、新システム構築は新たな保守期間内が目標(株式会社YASUI様)
■ハード入替サービス導入事例
運用を止められないデータセンターの電力監視システム、ハードウェア更新時の装置300台全点検査を不要に
富士電機機器制御株式会社様
仮想化せずにERPシステムのハードウェアをリプレース、サーバー保守終了後の故障リスクを未然に防止
三井農林株式会社様
システム会社の事業撤退で、販売管理システムを旧OSのまま延命
株式会社ミヤキ様
自動倉庫システムのリプレース範囲を極小化し、コストを1/5に抑制
金剛鋲螺株式会社様
ハードの保守期限切れを救ったのは、「サポート切れシステム対策ソリューション」でした
大成株式会社様
サーバが老朽化。旧システムの10分の1のコストでリプレースを実現
株式会社 手原産業倉庫様