『問題解決型』ハードウェアメーカー
ファナティック
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国内の最新オフィスビルから大規模商業施設まで、名古屋を中心にビルメンテナンス業を展開する大成株式会社。
今回同社が、ハードウェアの保守サポート期限切れを前に、突き当たった課題が、「システム全面刷新」でした。
最新ハードウェアが現行のOSや業務システムに対応していなかったため、カスタマイズ部分まで含めてすべて作り直す必要があったのです。
これを解決したのが、現行システムのディスクイメージをそのまま新サーバマシンへ移行し、OS・ソフトウェアをそのまま維持できるファナティックの「サポート切れシステム対策ソリューション」でした。
1959年10月、ビルメンテナンスサービスの提供を目的に創業された大成株式会社。
ビル清掃・警備のほか、設備の整備や工事・受付業務など、ビル総合管理に関わるトータルなソリューションを提供しています。
同社の拠点がある名古屋を中心に、東京・丸の内や六本木の最新オフィスビル、商業施設などの清掃・設備・警備業務も引き受けており、安心・安全で快適な空間作りを実現しています。
そんな同社の基幹システムの企画・開発・運用を担っているのが、経営企画室と総務人事部です。
「三十年ほど前にオフコンシステムを導入して以来、システムベンダの協力を得て、社内で運用してきました。経営企画室が企画をし、開発は主にシステムベンダを中心に進め、運用を総務人事部で行う形です。
自社運用だと全体のコストが抑えられるほか、万が一何か不具合があった場合でも原因究明・対策がしやすくなります」(大成株式会社 執行役員 経営企画室長 中島武久氏)。
そんな同社が基幹システムを刷新したのは、2008年のことでした。当時のシステム環境は、サーバにMicrosoft Windows Server 2003、クライアントにWindows XPを使用。
導入後4年間、まったく問題なく稼働していました。ところが2012年に入り、困った問題が起きたのです。それは「ハードウェアの保守サポート切れ」でした。
サポート切れにより最新のハードウェアに移行する必要がありましたが、そうすると今のOSが稼働できなくなるということがわかりました。
もちろんそのOSの上に載っている業務ソフトウェアも、すべて変更しなくてはなりません。システムにはカスタマイズも施してあるので、その費用もかかります。
ハードウェアは物理的に経年劣化するので、サポート切れのタイミングでリプレースは必要ですが、まだ利用できるOSやアプリケーションまでも刷新するには、コストや工数がネックでした。
そこで、ハードウェアの保守サポートを半年間延長し、できるだけコスト・工数に負荷がかからない手段を検討することにしました。
システムを仮想化し、現状環境を維持してサーバマシンの台数を圧縮する方法も考えましたが、システム環境が複雑になり、あまり大きなコスト効果は望めません。
困っていた時に思い出したのが、ファナティックでした。
大成とファナティックの出会いは、2010年のことでした。
オーダーメイド型のサーバを提供しているファナティックに、経理システム用サーバを発注したのがきっかけです。
「経理サーバ刷新後、ちょっとしたトラブルがあった際、迅速かつ丁寧に対応していただきました。
その後も、ファナティック製品とは直接関係のない事柄でもご相談に乗っていただいたのが印象的でした」(総務人事部 総務課長 北村晃宏氏)。
ファナティックに「現行システムをそのまま新しいハードウェアで使いたいが、何とかできないか」と聞いてみたところ、提示されたのが「ファナティック ハード入替サービス」でした。
古いOSにも対応できるサーバマシンを新たに用意し、現行のシステムをそのまま移行するサービスです。
「ほかにも同様のサービスがあるか探したものの、こうしたサービスを提供しているのはファナティックだけでした」(経営企画室 木村光介氏)。
通常のリプレースに比べ、半分以下のコストで実現できる点もポイントでした。
一方で「本当にトラブルなどは起こらないか」という懸念もありました。基幹システムなので、万が一トラブルが起こると甚大な損失になります。
そこでまず、北村氏と木村氏がファナティックの大阪オフィスや工場、東京オフィスを訪ね、エンジニアなどと会合を持ち、製品・サービスの品質を確認しました。
さらに、事前にファナティックのエンジニアが実際のデータを一部取得して新マシンにテスト移行し、両者立ち会いの下で問題がないか検証しました。
加えて同社の取引先もファナティック ハード入替サービスのユーザーだったことが決め手となり、導入が決定しました。
システム移行は、2013年1月より開始。12台あるサーバについて、ディスクイメージを取得した後、順次新ハードウェアに移行していきました。
ディスクイメージの移行に当たっては、セキュリティに対する大成の意向に十分配慮し、安全に進めました。
作業は土日限定、1度に切り替える台数は2~4台ずつです。
事前の検証で現行システムの特性を把握していたため、作業が早く進み、予定より1カ月早い2月下旬にはすべての作業が完了しました。
新しいサーバは以前に比べ、CPU性能は3~4倍向上、またハードディスク容量やメモリも倍以上搭載しており、OS・ソフトウェアを維持したまま、システム全体の能力向上も実現したわけです。
新ハードウェアに移行した後も、トラブルは一切ありません。むしろスペックが上がった分、処理が早くなったなどのプラス面があったそうです。
中島氏は「今回のシステム延命により、ひとまず現行システムを3年延長する予定です。その間、今度はソフトウェア部分まで含め、最適な更新手段・機能を検討し、より良いものに進化させていく方針です」と述べています。
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