CASE 導入事例

三井農林株式会社様

仮想化せずにERPシステムのハードウェアをリプレース、
サーバー保守終了後の故障リスクを未然に防止

業 種
食料品(紅茶・緑茶等)製造販売
目的・課題
ERPシステムのハードウェア保守契約切れ

OSのサポート終了にあわせ新ERPシステムを開発

約90年の歴史をもつ「日東紅茶」ブランドに代表される家庭用紅茶・緑茶などの製造販売を展開する三井農林。最近では、紅茶のプレミアムライン「オーリエンス」(ORIENS)で、紅茶市場の新たな市場開拓にも力をいれています。

日東紅茶/ORIENS(オーリエンス)

同社の情報システムは、コーポレートグループ業務プロセス革新チームが担当。システムの企画立案から導入、さらには利用者の運用サポートや活用促進の支援を行うなど、その守備範囲は広い。

同チームではERP(基幹業務)システムの刷新プロジェクトに取り組んでおり、この新規システムは、稼働中ERPシステムのOSであるWindows Server 2008/Windows Server 2008 R2のサポートが2020年1月に終了する事を見据え、2019年5月までに切り替える計画で開発を進めています。

稼働中ERPシステムのハードウェア保守切れ

稼働中のERPシステムは2012年に導入し、オンプレミス環境でブレードサーバーを利用しています。メーカー保守の延長を重ねて約6年に渡り使い続けてきましたが、メーカーから「2018年4月以降、契約の延長はできない」という連絡を受けていました。

同社の受注から製造、出荷までをカバーするERPシステムに万一不具合があれば、業務への影響は避けられないため、新システム稼働開始まで、稼働中のERPシステムを延命するための対策が必要でした。

稼働中のERPシステムを延命するため検討したプランは以下の2つ。
・クラウド環境(PaaS)に移行
・オンプレミスの仮想環境に移行(P2V)
各プランのコスト比較を行うとともに、移行に必要な検証作業にかかる期間といった観点からも検討が進められました。

移行のコストや期間が問題となるなか、
別のアプローチを発見

いずれのプランも移行コストは高額となり、とくにクラウド環境への移行では、オンプレミスとは異なるライセンス体系による追加コストも発生するため、初期費用が想像以上に膨らむことがわかりました。

また、仮想環境への移行(P2V)でも、チェックシートにもとづく膨大な検証作業が発生するため、わずか2年弱の延命方法としては、合理的な選択ではないと結論づけられました。

検討を進めるなか、同チームのリーダーが見つけた3つめの新たな選択肢が、仮想化せずにOSごとERPシステムのハードウェア・リプレースを行う「ファナティック ハード入替サービス」でした。サービスの説明を受けた担当の五十嵐氏は、自社のERPへの適用の可否、および具体的な内容や手順などの確認を進めることにしました。

検証作業がほぼ不要になることを評価

移行対象は、DBサーバー、APサーバーなど、計5台のブレードサーバーで、OSにはWindows Server 2008またはWindows Server 2008 R2を使用しています。サーバーを新たに入れ替える場合、通常はあらためてOSのインストールやプログラムのセットアップが必要ですが、それらを一切行うことなく移行できるサービスであることがわかりました。

さらに、検討にあがった他2つのプランに比べて、コストおよび検証工数が大幅に削減できることに加え、大手企業での採用実績やさまざまなシステム移行の経験があること、また、それらの移行成功率が100%であることを高く評価し、採用を決定しました。

ハードウェアの保守が切れている状態でERPシステムを使い続けることは避け、早い段階で確実に移行を完了させたい三井農林にとって、事前検証も含めた短期間での移行が可能な「ファナティック ハード入替サービス」は、まさに求められていた手法でした。

保守切れサーバーの故障リスクを未然に回避

ファナティック製サーバーへの移行作業が進むなか、稼働中のブレードサーバー1台で故障が発生。保守契約の終了直前であったため事なきを得ましたが、もし終了後に起きていたら影響は大きかったかもしれません。

業務システムのサーバーは、連続稼働で長期に渡って使用されるため、経年劣化による故障発生率は時間の経過とともに増加します。早期に新しいハードウェア環境に移行できたことで、今後は新ERPシステムの開発に注力できると話しています。

 

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