『問題解決型』ハードウェアメーカー
ファナティック
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毎日新聞社およびスポーツニッポン新聞社の日刊紙印刷を行う毎日新聞大阪センター様。大阪、京都、兵庫、奈良など近畿エリアの読者をカバーする同紙の印刷のほか、情報誌、広報紙・誌などの印刷物の受託や刊行物の企画・編集、広告代理業務などの事業を展開している。
世の中で起きている事実を広く伝える情報媒体としての新聞を印刷し読者のもとに届けることは、社会基盤を支える役割を担う事業でもある。
日刊紙の新聞には休刊日も設けられているが、複数紙の印刷を行っていることに加えて、速報ニュースを伝える号外印刷という緊急かつ重要な役割を担う。このため、24時間365日の印刷に対応できる体制が求められる。
大阪駅近くにある同社ビルの地下3階から6階には、高速印刷が可能な輪転機や巨大なロール紙を運搬する設備などが設置されている。印刷、発送のほか機械設備の管理を行う部門など、50名を超える人員が印刷事業を支えている。
大量かつ高速印刷に対応する輪転機には多大な投資・維持コストが避けられない。周知の通り、新聞に代表されるメディアとその周辺産業は激しく変化する環境下に置かれており、設備の維持やメンテナンスにかかるコスト抑制は重要な経営課題と言える。
同社が利用する初代の輪転機は1992年のビル完成時に導入された。この輪転機で新聞を印刷する際のインキ吐出量やページ数にあわせた各種のセッティングを行うのが、MPMS(Mainichi Production Management System)と名付けられたシステムである。
世代交代を重ねながら使い続けられるこのMPMSは、印刷業務を支える重要な基幹システムであり、運用管理を担当する電気システム室には予防保全も含めた安定稼働の確保が課せられている。
輪転機が安定して稼働しているいっぽうで、MPMSが動作するコンピューターはハードディスクや電源ユニットの故障が発生するなど、経年による不具合が目立つようになってきた。
予備パーツへの交換などによる対処と並行して、保守が終了し老朽化が進んだコンピューター一式の更新をメーカーに相談するが、部分的な入れ替えはできないという回答とともにシステム全体の見直しによる高額な更新費用が提示された。
アプリケーションを一から解析する必要があるため作業が膨らむことがその要因だった。加えて、別の設備用コンピューターを入れ替えた際、ソフトウェア更新に起因する通信不良が発生した過去の苦い経験も二の足を踏む理由だった。
メーカーへの相談とは別に独自で調査を進めるなか、ファナティックが展開するハード入替サービスのWebサイトに行き着いた担当者は、現在抱えている問題の解決に適しており、採用事例からもその実現可能性を感じたという。
MPMSのコンピューター入れ替えについて具体的な提案と移行手順の説明を受けた毎日新聞大阪センターの担当者は、これまでと変わりなくシステムが使えること、さらに業務を継続しながら導入できることを高く評価。アプリケーション動作までは保証できないという他社とはまったく異なる姿勢に安心感を持ったと話している。
輪転機による新聞印刷の制御はMPMSで行っていることは前述のとおりだが、システムによるセッティングに加えて、印刷工程ではオペレーターが実際の印刷物を見ながらインク吐出量の微調整を行っている。
システムが変わると、このようなオペレーションの経験値がゼロベースに戻ってしまう。職人技ともいえるオペレーターの技術に影響をおよぼすことなく、これまでと同じ高い品質を保てることは大きなメリットだったと述べている。
導入作業は、24時間365日の印刷体制の確保が求められるなかでのスケジューリングがポイントになった。これに対してはファナティックのエンジニアによる綿密な事前調査と分析によって、印刷業務が滞ることなく作業が進められた。
無事、MPMSのコンピューター入れ替えを終えた同社は、制御コンピューターの老朽化対策として大変有効であると評価するとともに、輪転機のみならずさまざまな設備や装置を持つ企業に推奨できるサービスだと話している。
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