株式会社ファナティックが提供する
『ファナティック ハード入替サービス』に関するコラム。
サポートが切れたWindowsやLinuxOSで稼働するシステムを使い続ける上で、
お役に立つ技術情報、お客様事例などを発信します。
自動倉庫の安定稼働を支える管理担当者にとって、避けて通れないのが自動倉庫システムの更新問題です。特に制御や管理を司るパソコンのハードウェア保守終了(EOSL)のアナウンスは、頭の痛い問題ではないでしょうか。
本コラムでは、10年~15年と自動倉庫を利用するなかで取り組まなければならないシステムの更新において、その更新の背景を整理するとともに、メーカーからの提案どおりに更新する方法とその他の対応方法を比較検討するための情報を提供します。
自動倉庫を導入して数年、現場のオペレーションも安定し、設備が「当たり前」に動いている日常の中で、ある日突然、自動倉庫メーカーから一通の提案書が届きます。
「現在お使いのシステム制御用パソコンのメーカー保守期限が切れるため更新をご提案します」
提案書を開いて驚くのは、その見積金額でしょう。単なるパソコンの買い替えとは思えないような高額な費用が並んでいます。管理担当者としては、「まだ動いているのになぜ変えなければならないのか」と疑問に思うのではないでしょうか。

しかし、この提案の背景には、自動倉庫という特定の業務に最適化されたパソコンであるという事情があります。一般事務用のパソコンであれば、故障しても代替機を用意すればすぐに復旧できますが、自動倉庫の制御パソコンはそうはいきません。自動倉庫制御パソコンには自動倉庫との接続インターフェースや棚の荷物を管理するソフトウェアがあり、パソコンの故障は物流ラインそのものがストップにつながるからです。
メーカーの提案は、いわば「止まる前の保険」です。しかし、なぜ今使用しているパソコンと同じ機種に入れ替える提案にはならないのでしょうか。そこにはパソコンメーカーや自動倉庫メーカーの事情があります。
自動倉庫制御パソコンは大手パソコンメーカー(NEC、日立など)製で、おおよそ5年サイクルで新モデルへ移行していきます。パソコンメーカーの最新モデルには最新OSが搭載されるため、自動倉庫メーカーの制御ソフトウェアも最新OSに合わせてリニューアルされます。
しかし、本当に入れ替えなければならないのはパソコン本体のみで、OSやソフトウェアには何ら不満はないどころか、使い慣れたソフトウェアから変更したくないと考えるケースも多く見られます。では、OSやソフトウェアは現行のまま、パソコンだけ最新モデルにできないのでしょうか。
自動倉庫を制御するソフトウェアや在庫管理システム(WMS)の多くは、導入当時のOS(Windows XPやWindows 7などの旧バージョン)をベースに開発されています。パソコンを最新モデルに買い替えようとしても、最新OSでは当時のソフトウェアが動作しない、あるいは動作保証が受けられないという問題があります。
自動倉庫のクレーンやコンベアと通信するために、パソコン内部には専用の拡張カード(産業用通信ボードなど)が差し込まれていることがあります。新しいパソコンの規格(PCI Expressのスロット形状や電圧など)と、古い拡張ボードが物理的に合わないケースも珍しくありません。
もう1点重要なことがあります。最新のパソコンだけ入れ替えることを諦め、パソコン、OS、ソフトウェアのすべてを入れ替えることを受け入れたとしても、現在利用中のソフトウェアには、導入時に自動倉庫の設備や機器、オペレーションにあわせて企業ごとにカスタマイズされていることがあります。
パソコンが新しくなり、OSとソフトウェアも入れ替える場合、導入時に行ったのと同じカスタマイズを再び行う必要であり、これが高額費用の大きな一因となります。このカスタマイズ費用まで受け入れてはじめて現状維持が図れるということになりますが、現状維持のために自動倉庫メーカーの提案のような高額な費用が本当に必要なのでしょうか。
自動倉庫メーカーの提案とは異なり、「パソコン本体だけ」を新品に入れ替えるのが『ファナティック ハード入替サービス』です。パソコンは新品に入れ替えますが、OSやソフトウェアは現在利用しているものをそのまま使います。入れ替え対象をパソコン本体だけの最小範囲にとどめることで、総入れ替えと比べて当然コストを抑えることができ、さらに経年による故障リスクを回避し安全性を高めるとともに、これまでと変わらない安定した倉庫業務を維持することができます。

では、現行メーカーのパソコンを他メーカーのパソコンに入れ替えることは本当に可能なのでしょうか。答えはとても難しい技術になります。自動倉庫ユーザーの中にもIT知識に長けた担当者が別メーカーパソコンへの移行を試みた例がありますが、ほとんどは断念されています。
それはなぜか。異なるメーカーのパソコン間の移行手順はインターネットではまず見つかりません。手順があったとしても世の中のパソコン種類数と同じように無数に存在するはずで手順の特定は困難を極めることになります。『ハード入替サービス』であれば、ユーザーがそのような負担やリスクを負うことなく、長年のハードウェアメーカーとしてのノウハウで異なるメーカー間の入れ替えを実現します。
① パソコン本体が「新品」になる安心感
老朽化が進んだ本体を使い続けるのではなく、筐体もマザーボードも電源ユニットもすべて新品に更新されます。経年による物理故障のリスクを根本から排除できるのは、大きなアドバンテージです。
② 5年間の長期保守サポート
中古部品による延命では、明日部品が底をつくかも知れない不安がつきまといます。一方、ハード入替サービスでは、新品の産業用パソコンを使用するため、導入から5年間の長期保守サポートが付帯するのが一般的です。これにより、次の設備大規模更新までの期間を、確かな安心感とともに完遂することができます。
③ 運用を変えない「P2P(Physical to Physical)」技術
「今のソフトウェアがそのまま動く」ことが最大のメリットです。OSのバージョンを変えずにハードウェアだけを置き換えるため、現場のオペレーターは操作方法を覚え直す必要がなく、システムで管理する倉庫の在庫量もそのまま引き継ぎますので、新パソコンに入れ替えてからすぐに使い始めることが可能です。
自動倉庫メーカーからの高額提案は、確かに信頼性は高いものの、コストパフォーマンスの面で折り合いがつかないことが多いでしょう。しかし、中古部品に頼る延命策は、物流の心臓部を預かる担当者にとって将来的な不安を完全に拭うことにはならないかもしれません。
「新品のハードウェア」+「現在のソフトウェア環境の維持」+「5年間の長期保守」
この3条件を満たすハード入替サービスは、自動倉庫の業務に影響を与えず、かつコストを抑えながら確実な安定稼働を約束する、現実的で戦略的な「次の一手」と言えるのではないでしょうか。

【こんな方へおすすめ 】
・保守切れのシステムやハードウェアを維持する方法を知りたい
・ハードのみの入替の検討を始めたい
・サービス内容をまとめた資料が欲しい
・どんな会社で採用されているか知りたい
