FANATIC REPORT ファナティックレポート

RAIDコントローラ 管理ツールのご紹介 ~第1回 WebBIOS/MegaRAID Configuration Utility

2016.08.12 簡易マニュアル


~AVAGO TECHNOLOGIES製 RAIDコントローラ~

高性能、高信頼性を確保したストレージを構築するためにはハードウェアRAIDコントローラが必要です。 今回は、そんなハードウェアRAID製品の中から、当社でも実績の多いAVAGO TECHNOLOGIES(旧LSI社)製RAIDコントローラを活用するための、各種管理ツールをご紹介します。

AVAGO TECHNOLOGIES製 RAID カードの管理ツールとして以下の3種類があります。

種類

  1. アレイコントローラの設定と管理を行うための基本的なユーティリティ
    • WebBIOS 6Gbps
    • MegaRAID Configuration Utility 12Gbps
  2. OS上で稼働するRAIDの構成、およびモニタリングをするツール
    • MegaRAID Storage Manage
  3. コマンドライン管理ソフトウェア
    • StorCLI

 

今回は第1回として、WebBIOSとMegaRAID Configuration Utilityの活用方法についてご紹介いたします。

利用方法

(1) -1.WebBIOS
システム起動時に、RAIDカードのBIOS起動画面からRAIDコントローラの設定画面に入ることができます。

 

■状態の確認方法

① システムの起動時に以下の画面が表示されます。「Ctrl」+「H」キーを押します。

webbios-001

 

② 「Start」ボタンを押します。

webbios-002

 

③ Logical Viewが表示されます。以下の例ではディスク3本でRAID5の設定になっています。
"Virtual Drives" にロジカルドライブの状態が表示されます。現在の状態は "Optimal" です。

webbios-004

 

④ HDDに障害が発生した場合の警告音は、画面左上にあるスピーカーのアイコンを押せば止めることができます。

⑤ ハードディスクアイコン
ハードディスクの状態によって、ハードディスクのアイコンが次のように表示されます。

表示 状態 意味
緑色 Online オンライン アレイ構成済みで正常な状態です。
青色 Unconfigured Good 未使用 未使用状態で正常な状態です。
赤色 Offline オフライン 読み書きできない状態になっています。
赤色 Failed 故障 ハードディスクは故障状態です。
黒色 UnconfiguredBad 故障 アレイ未構成で故障状態です。
茶色 Rebuild リビルド リビルド中です。
桃色 HotSpare スペアディスク スペアディスクに設定されています。

 

■RAIDの構築方法

① 「Start」ボタンを押します。※複数のSASカードがある場合は、対象のSASカードを選択してください。

webbios-002

 

② Configuration Wizard
WebBIOS を起動し、トップ画面の「Configuration Wizard」をクリックすると、以下の画面が表示されます。該当する操作を選択し、画面右下の「Next」ボタンをクリックしてください。

③ Manual Configurationを選択し、「Next」ボタンを押します。

④ Drive Groupsを構成する物理デバイスを選択します。複数台選択する場合は「Ctrl」キーを押しながらクリックしてください。選択後、「Add To Array」ボタンをクリックします。

構築3

構築4

 

⑤ 画面右側 Drive Groups の欄に、新しい Drive Groupsが設定されます。Drive Groupsを確定するために、画面右下の 「Accept DG」ボタンをクリックします。そしてDrive Groupsを設定後、右下の「Next」ボタンを押します。

構築5

構築6

 

⑥ 画面左側 Array With Free Space 欄からVirtual Drive を設定する Drive Groupsを選択し「Add to SPAN」ボタンをクリックす ると、画面右側 Span 欄に Drive Groupsが設定されます。

構築7

 

⑦ スパン設定完了後、画面右下の「Next」ボタンをクリックします。

構築8

 

⑧ RAID5でVirtual Driveを構築します。設定完了後「Next」ボタンを押します。

構築9

構築10

 

⑨間違いが無ければ「Accept」ボタンを押します。

構築11

 

⑩ 「HOME」ボタンを押します。

構築12

 

⑪ 構築したVirtual Driveが表示されています。これで完成です。

構築13

 

(1) -2. MegaRAID Configuration Utility(AVAGO 12Gb/s のRAIDカードの場合)

「MegaRAID SAS 9361-8i」や「MegaRAID SAS9266-8i」などの12Gb/sのRAIDカードでは「MegaRAID Configuration Utility」と呼ばれるユーティリティーを使用します。
WebBIOSと同じくOSをインストールする前にドライブグループやドライブを構成できます。

 

■状態の確認方法

① システムの起動時に以下の画面が表示されます。「Ctrl」+「R」キーを押します。

webbios2-001

 

② 「VD Mgmt」 → MegaRAID Configuration Utility を開始した時に最初に現れる画面です。

webbios2-002

 

③ 「PD Mgmt」 → コントローラーに接続された物理ドライブの情報を表示します。さらにエンクロージャ、エンクロージャ内の物理ドライブ数、バックプレーンに接続されたドライブを表示します。

webbios2-003

 

④ 「Ctrl Mgmt」 → 選択されているコントローラの設定を変更できます。Ctrl Mgmtメニューは2つの画面で構成さ れています。

Ctrl Mgmt 1

Ctrl Mgmt 2

 

⑤ 「Properties」 → Propertiesメニューでは、現在のコントローラのプロパティを表示します。このメニューは、2つの画面で構成されています。この画面に表示されている内容は、読み取り専用です。 最初の画面(下の図)では、コントローラのファームウェア版数、BIOS版数、メタデータのサイズ等を参照できます。

Properties

 

⑥ 「Foreign View」 → 構成されている物理ドライブが取り外しまたは再挿入された場合や、別個体のコントローラへ移動した場合には、コントローラは これらのドライブに存在するRAID構成を読み取り、Foreign Configuration (外部構成)であると判断します。Foreign Viewメニューは、コントローラがForeign Configurationを検出した場合にのみ表示されます。Foreign Configuration がない場合は、Foreign Viewメニューは表示されません。

Foreign View

 

■ストレージ構成の作成

① VD Mgmt 画面で、コントローラを選択しキーを押します。

② Create New VD を選択し、キーを押します。

Create New VD

  • RAID LevelフィールドでRAIDレベルを選択します。
  • Power save mode フィールドでドライブグループの節電モードを選択します。Auto(自動)、Max(最大)、Controllerdefinedの選択肢があります。
  • Drives ボックスで、物理ドライブの順番を変更できます。ここには、すべての使用可能な未構成ドライブが現れます。お好みの順番で物理ドライブを選択してください。選択した順番に従って、番号が # の列に表示されます。
  • ドライブのサイズを指定します。最大はドライブグループの残り容量と RAID レベルで決まります。ドライブグル ープの最大容量は、Size フィールドに表示されます。単位は、MB、GB、TB で指定します。
  • ロジカルドライブの名前を Name フィールドに指定します。最大は 15 文字です。

 

③ OKを押します。作成したロジカルドライブを初期化するかどうかを確認するダイアログが表示されます。

④ ロジカルドライブの名前を Name フィールドに指定します。最大は 15 文字です。

⑤ OKをおします。ロジカルドライブが作成され、また選択によって初期化されます。

 

詳しくは以下のマニュアル(12Gbs MegaRAID SAS Software User Guide_pub-005583 .pdf)をご覧ください。

http://docs.avagotech.com/docs/pub-005583

総括

今回はRAID機能を使用するための基本的なユーティリティをご紹介いたしました。
第2回では、サーバの運用・メンテナンスに欠かせないMegaRAID Storage Managerについてご紹介いたします。
★第2回はコチラ★

AI基盤づくりのためのワークステーション・サーバー
生産現場のAI活用 学習用ワークステーションから推論用エッジPCまで
機械学習 オーダーメイドで応える、NVIDIA® RTX™ A6000搭載 ワークステーション・サーバー

人気レポートランキング

レポートカテゴリ

製品カテゴリ