FANATIC REPORT ファナティックレポート

RAIDコントローラ 管理ツールのご紹介 ~第5回 Maxview Storage Manager

2016.12.27 簡易マニュアル


~Microsemi Adaptec製RAIDコントローラ~

今回はAVAGO TECHNOLOGIES(旧LSI社)製と並んでメジャーなRAIDコントローラメーカである
Microsemi Adaptec RAIDコントローラの管理ツール「Maxview Storage Manager」をご紹介します。
※Maxview Storage Managerは「6/6Eシリーズ」以降の標準管理ツールです。


  • インストール方法

    ①Microsemi社のダウンロードページより、ご利用のRAIDコントローラ・OSに適合した
    Maxview Storage Managerをダウンロードしてください。
    http://storage.microsemi.com/en-us/downloads/

    たとえば、RAIDカードがASR-8805の場合は以下のURLになります。
    http://storage.microsemi.com/en-us/downloads/
    storage_manager/sm/productid=asr-8805&dn=
    adaptec+raid+8805.php

    ②ダウンロードファイルを解凍し、手順に従ってインストールしてください。
    例)Windows x64bitの場合は、”setup_asm_x64.exe”を実行
    ※各設定はデフォルトのままでも問題ありません。

     

  • ログイン方法

    ①インストール後、デスクトップに作成されたショートカットを
    ダブルクリックすると、ブラウザが起動します。
    ※ブラウザにプライバシー保護に関する警告メッセージが出ますが、
    無視して接続してください。

    ②ユーザー名・パスワードを聞かれますので、管理者権限で
    Windowsにログインするときのログイン名・パスワードを入力します。

    図1_MaxViewStorageManager利用手順

    メインウインドウ左側のパネル(Enterpriseビュー)に表示される
    構成レベルをクリックすると下位レベル(コントーローラ、デバイス等)が表示されます。
    表示された各レベルをクリックすることで、各レベルの状態を確認することが出来ます。

    各種設定はメインウインドウ上部にある「リボン」部分の各グループ
    (システム、コントローラ、物理デバイス、物理デバイス、maxCache)
    のアイコンを選択して実行します。
    選択可能アイコンはEnterpriseビューで選択したレベルに応じて変わります。

    図2_MaxViewStorageManager利用手順

     

  • 状態確認
    RAIDボリュームに障害が発生している場合は、
    トップレベルで障害が発生している状態が表示されます。

    例えば以下の図では、
    ・ディスク8台でRAID5のボリュームが構成されている
    ・1台のディスクがFailしている
    ・ホットスペアディスクを使用してリビルド処理が実行されている
    状態を示しています。

    図3_MaxViewStorageManager利用手順

    それぞれのレベルに応じて状態の確認が行えます。例えばコントローラであれば、
    サマリ、プロパティ、リソース、接続状態、イベント情報が確認できます。

    図4_MaxViewStorageManager利用手順

    各ディスク(Physical Devices)については、S.M.A.R.T.情報等により、
    ディスク・メディアの状態を確認することが出来ます。

    図5_MaxViewStorageManager利用手順

     

  • RAID構築方法

    ①ディスクの初期化
    RAIDを新規に構築するためには、構築対象のディスクが
    ”Ready”状態である必要があります。
    物理ディスクが初期化されていない場合はイニシャライズ処理を実施してください。
    (Enterpriseビューで物理ディスクを選択⇒リボンのPhysical Devicesの
    左から3つ目をクリック⇒”Initialize”->OKを実行)

    図6_MaxViewStorageManager利用手順

    ②論理デバイスの構築
    Enterpriseビューでコントローラを選択し、リボンでLogical Deviceの
    右から2つ目で論理デバイスの追加を選択します。
    Expressモード(簡単設定)かCustomモードのいずれかを選択して
    Nextを実行してください。

    図7_MaxViewStorageManager利用手順

    ③RAID構成設定
    カスタムモードの場合は、RAIDレベル・RAID構成対象の物理ディスクの選択・
    各種アトリビュートを設定し、最後に”finishをクリックして
    RAIDボリュームを構築してください。

    図8_MaxViewStorageManager利用手順

    ④ホットスペア・ディスクの設定
    Enterpriseビューでホットスペアに設定する物理ディスクを選択し、
    物理デバイスの右端のアイコンをクリックします。
    グローバルか特定のRAIDボリューム専用かのどちらにするかを選択してください。

    図9_MaxViewStorageManager利用手順

     

  • ~その他設定~

    アラーム停止方法
    Enterpriseビューでコントローラを選択、リボンのコントローラ欄の
    右端の時計マークをクリックすると停止します。

    図10_MaxViewStorageManager利用手順

     

    HDDロケーションの確認
    Enterpriseビューでディスクを指定し、リボンのPhysical Deviceの下段、
    虫眼鏡マークをクリックすると本体のディスクのステータスLEDが赤点灯します。

    図11_MaxViewStorageManager利用手順

     

    ログの採取
    Enterpriseビューで、サーバ名を選択し、上部Systemの右端の
    Archive Managementを実行します。
    採取が必要なログ(デフォルトで全て)にチェックし、Saveボタンを
    クリックすると、”Support.zip”(解析用データ) がダウンロードされます。
    ※ログの送付を依頼された場合は、こちらをお送りください。

    図12_MaxViewStorageManager利用手順

 

より詳細な情報は、Microsemi社が提供しているマニュアルを参照ください。
現時点(2016/12)での最新のユーザマニュアルは以下になります。

【英語版】
http://download.adaptec.com/pdfs/user_guides/
msm_arc_v2_02_22404_users_guide.pdf

【日本語版】
http://download.adaptec.com/pdfs/user_guides/
ja/msm_v1_08_21375_users_guide_for_das_ja.pdf

総括

今回はMaxview Storage Managerについてご紹介いたしました。
名称が長いため、実際にはMSMと省略して呼称されることもあります。
※AVAGO TECHNOLOGIES(旧LSI社)製の管理ツール
“MegaRAID Storage Manager”もMSMと呼称されることがあるのでご注意ください。

「5シリーズ」以前の標準管理ツールであるAdaptec Storage Managerのご紹介は
前回(第4回)をご覧下さい。

ハードウェアの障害が発生した際、症状切り分けのため当社よりログの採取をお願いする場合もございます。その際はご紹介した手順を実施ください。
ご要望、ご不明な点がございましたらぜひお気軽にお問い合わせ下さい。

関連コンテンツ

RAIDコントローラ 管理ツールのご紹介
第1回 WebBIOS/MegaRAID Configuration Utility
第2回 MegaRAID Storage Manager
第3回 StorCLI
第4回 Adaptec Storage Manager

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