株式会社ファナティックが提供する
『ファナティック ハード入替サービス』に関するコラム。
サポートが切れたWindowsやLinuxOSで稼働するシステムを使い続ける上で、
お役に立つ技術情報、お客様事例などを発信します。
製造現場や検査ライン、搬送装置などの制御のために稼働しているPCは、長期間の連続稼働や過酷な環境下で使用されています。産業用途として設計された産業用PCは、一般的なPCよりも高い耐久性能や長期的な利用を前提に設計されていますが、年数が経てばハードウェアの劣化やOSのサポート終了、部品供給の停止などへの対応が必要になります。
このため一般的には、産業用PCの想定耐用年数は5~7年が目安とされていますがあくまで平均値であり、環境や条件によって大きく変動します。
<耐用年数に影響する主な要素>
・使用環境(温度・湿度・粉塵など)
・稼働時間(24時間連続稼働など)
・PCの構成部品(HDD/SSD、冷却ファン、電源など)の品質
・搭載OSのサポート状況(例:Windows XP/7)
・メーカーの保守対応の有無
このような環境や条件によって、もし計画よりも早い段階で更新したPCが一部ある場合は耐用年数にずれが生じるため、数台ずつ延命しながら操業を続けることも求められるでしょう。
そのほか、制御に使用している産業用PCを使い続ける背景としては、
・設備に密接に組み込まれており簡単に交換できない
・古いOSやソフトウェアの互換性が限定されている
・生産ライン全体に影響を与えるため停止が許されない
・専用仕様のため代替機が見つかりにくい
・予算や導入スケジュールの都合でリプレースが困難
などがあり、こうした理由から耐用年数を超えた産業PCを延命しながら使い続けるという判断を、現場が中心となって行っているという現実があります。
規模の大きな工場では導入時期やメーカーが異なる大量のPCが存在しており、
「設備自体は使えるのに、PCが不安定で止まりそう」
「OSが古くてサポートが終了している」
「PCだけ更新するには高額すぎる」
「停止できないラインなので、とにかく今のまま延命したい」
などさまざまな問題への対処が求められるため、これらのPCのなかには、すでに交換が済んでいるもの、部分的な修理をしたもの、まもなく更新の対応が必要なものなどが混在しており、その管理と今後の更新計画が悩みの種となっています。
数十台あるいは百台を超えるPCが稼働している場合、それらのPCは導入時期が異なるためさまざまなバージョンのOSが混在しています。端末側ではWindowsXP、Windows7、Windows10などがあり、またサーバー用PCではWindows Server 2003やWindows Server 2008/2008 R2といったさまざまな旧バージョンのOSも動作しています。

PC本体の経年から考えれば、バージョンの世代が古いものから順次更新していくことが望ましいですが、リプレースに対して割り振られる予算には上限があり、そのなかでいかに生産業務に影響をおよぼすことなく更新を進めていくかは、各々のPCの導入時期やOSのみならず、そのPCの役割や他システムとの関連性を正しく把握したうえで計画していくことが求められます。
ある企業では、すべてのPCを洗い出した管理表をもとに全体を押さえたうえで計画を策定し、そのプランに従って対応を行っています。このときに必ずしも導入時期が古い順やOSのバージョンがもっとも古いものから更新しているわけではないと語っていました。
PCを延命する場合、まずその対処として考えられるのが対象のPCに対して直接的に行う方法です。例をあげるとファンやストレージなどの劣化部品交換(第三者保守サービスを含む)、同じメーカー型番PCの代替品調達、OSの再インストールなどがあります。
PC自体ある程度劣化が認められるがまだ更新するまでには至っていないため、現場の担当者は若干の不安を感じながら日々の業務を行うことになるかもしれません。またこのような方法でPCを延命をしながら使い続けることは、のちの更新が難しくなることも懸念されます。
この更新を難しくしている大きな要因がOSのバージョン違いにあります。延命によって時間が経過したPCを更新する際、同じバージョンのOSで更新することはほぼ難しいため、アプリケーションも含めた更新によって費用が高額になることが問題となります。
このような問題を解決できるのが「ファナティック ハード入替サービス」で、現存するPCを延命しながら不安でも使い続けるという方法と、高額な費用をかけて更新する方法の間に位置づけられるソリューションです。詳しい資料をご用意していますので、ぜひ下記よりダウンロードしてご覧ください。
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