『問題解決型』ハードウェアメーカー
ファナティック
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総合生活サービス産業を目指す小田急グループ。小田急電鉄を中心とするグループ企業101社のなかで、株式会社小田急トラベルは旅行部門を担当。1976年の創立以来、高品質で値ごろ感のある旅行商品を開発、提供し続けることで、お客様から圧倒的な支持を得ています。
箱根・伊豆をはじめとする日本全国、および海外各国の交通・宿泊各機関とのパートナーシップを結び、また2017年4月からは株式会社ジェーティービーとの連携強化によって、小田急線沿線の11店舗をJTB総合提携店「小田急トラベル旅行プラザ」として順次展開。地域住民へのさらなるサービス向上にも取り組んでいます。
今回、「ファナティック ハード入替サービス」により移行したシステムは、小田急トラベルの業務全般を支える旅行業基幹システム。旅行商品の在庫照会、予約、販売、ツアー精算・請求管理、審査管理などの業務で利用されるほか、インターネットによる販売、また小田急電鉄の座席予約システムと連動したサービスなどを提供しています。
2000年問題への対応を契機にホストからオープン化した同システムは、10年先を見越したライフサイクルを方針とされていました。Web連携やユーザーニーズに応える機能追加などの拡張にも対応し利便性の向上を図ることで、当初の計画を大幅に超えたいまも現役のシステムとして利用されていますが、これまで順風満帆というわけではありませんでした。
稼働開始から5年後のサーバー保守契約終了時、新たに入手可能なサーバー機器ではOSがサポートされないという問題に直面。これに対し、小田急トラベルがとった解決策が仮想技術の利用でした。仮想OSにVMwareを採用し、全58台のサーバーを仮想化することで、システムの継続利用を可能にしました。
その後、5年ごとにサーバー機器を更新してきましたが、2018年に再び問題が立ちはだかります。3度目の保守契約終了が近づいたため、新たにサーバーの調達を進めますが、いずれのメーカーも、VMware vSphere ESXi5はサポート対象外。システム利用側から見れば、結局のところ仮想化も一時しのぎに過ぎなかったのです。
入手可能なサーバー機器ではESXi6以降がサポート対象とされており、同仮想OSでは、本システムのゲストOSをサポートしていないというジレンマに陥ります。事業の要となる基幹システムを保守契約が終了したサーバー機器で使い続けることや、ゲストOSをサポートしないVMwareの他バージョンで稼働させることはリスクが高く、開発・運用パートナーである日立物流ソフトウェアに対策の検討を願い出ました。
解決策として日立物流ソフトウェアから提案されたのが「ファナティック ハード入替サービス」でした。長年、小田急トラベルのシステム開発・運用に携わり、細部まで熟知する日立物流ソフトウェアからの提案であることに加え、「ファナティック ハード入替サービス」のこれまでの導入実績や保守サポート体制が採用を決定づけます。
更新対象のサーバー機器は7機、移行対象となる仮想マシンは前述のとおり全58VM。移行台数が多いことに加え、営業時間帯はもちろん、夜間も大量のデータを処理しているため、システム全体を長時間停止することはできませんでした。
これに対しファナティックからは、作業の分割が可能な移行手順を提案。システムの詳細な調査による転送時間の割り出しを行い、適切な手順を組み立てることで、業務や処理が滞ることを避け、停止可能な時間内で新サーバーにシステム全体を移行できると考えました。
移行リハーサルでは予測どおりの結果が得られ、本番切り替えを実施。事前に計画したタイムスケジュールで作業を完了しました。移行作業を見守った小田急トラベルの担当者は、「技術者の皆さまは、経験豊富な様子で落ち着いて作業を進めておられたので、安心しておまかせできました」と話しています。
新システムの開発にリソースを集中しなければならない小田急トラベルでは、現行システムのサーバー機器の故障リスク回避と安定稼働は、緊急かつ重要な課題となっていました。移行後は、「応答や照会の速度が明らかに高まり、生産性が向上しました」という業務現場からの声があり、新サーバー機器に入れ替えた効果を実感されています。
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